さて、昨晩文庫版の「リンかけ」の14巻を読んでいて、ちょっと気付いたことがありましたので、本日はそれについて。(笑)








 14巻で、主人公たる竜児は阿修羅一族との戦いを終え、久々に姉・菊に再会します。
 「中学を卒業してプロになったら、故郷においてきた母ちゃんと暮らすんだ!」と張り切る竜児に、菊は「実は半年前に母は死んだんだ」と驚愕の事実を告げます。
 「ウソだ!そんなことがあるはずが無い!」とショックの竜児を連れ、菊は故郷・山口市仁保に一旦帰ります。





 県庁所在地のくせに単線の山口線・仁保駅に着き、実家に辿り着いた竜児の目に映ったのは、
暴力義父・富蔵が借金の肩に勝手に売り飛ばしすっかり荒れ果てた自分の家でした。
 愕然とする竜児。母が眠る墓標の前で「どうして母ちゃんが死んだのを教えてくれなかったんだよぉぉぉ―――っ!」作品最強キャラ・菊を殴り飛ばし走り去ります。
 「ザザザザザ」と押し寄せる潮風に一人項垂れる竜児の前にギャンブルでスッテンテンになって悪態つきながら富蔵が現れ、竜児にぶっ飛ばされました。





 ・・・・話自体は以上の流れなのですが。
 いや、むしろ菊姉ちゃんのあの仙台弁としか思えない言葉遣いに比べて、今回の富蔵の言葉は一応山口弁に聞こえるのは良いんですよ、車田先生。


 でも・・・でも、一言山口出身たる管理人に言わせてください。




























 ・・・・・・・・・・・山口市には海はありません!!(爆笑)























 こちらの地図を御覧になれば分かると思うのですが、山口市は県の真ん中に位置し、回りを山々に囲まれています。
 更に言えば、竜児たちの家の最寄り駅である「仁保」付近は、山口市でも更に奥に入ったところです。
 一巻で父親の形見のグローブを富蔵に捨てられ、必死になって川の中を探す菊の描写がありますが、
あの時描かれていた石垣作りの川は「一の坂川」という山口市でも有名な観光名所です(蛍が有名)。
 ・・・・でも、この川、市内でも山口駅といった中心部を流れる川なんです。
断じて何駅(およそ6.5km)も離れた仁保周辺の光景じゃないです。(笑)
 ・・・一の坂川はともかく、重ねて申しますが山口市に海は無いです。




 ・・・そこで推測。




















 竜児は一体、どこまで走っていったのでしょう?(笑)
























 14巻を見ると、竜児が一人でマドロスしている海岸には砂浜が見られます。
 日本海側の海では滅多に砂浜は見られないので、瀬戸内側の可能性があります。
 更に、波の穏やかさと日の暮れる太陽の方角を考慮すると、どうやらやはり瀬戸内海のようです。
 しかし、山口県の下側は全て瀬戸内海に接しています。
 さあ、それでは候補地を考えてみましょう。(笑)




 地図を再び見て下さい。

 山口市の下に、防府という市があります。
 管理人は、ここが一番怪しいと睨んでおります。
 と申しますのは、実はこの防府には「競輪場」があるのです。
 皆様、思い出してください。文庫14巻122pの富蔵のセリフ「ちっくしょォ、あ・・あそこでA−Eが出るはずじゃったんじゃ。ヒック」を。



 どうでしょう、富蔵はきっと防府競輪でスッテンテンになってそのまま海周辺をフラフラしていたとは考えられないでしょうか?(笑)
 (他にもまだ周南市や下関・小月にも「競艇場」がありますが。笑)











 さて、竜児がマドロスしていたのが防府の海岸であったとして、一体彼は県のど真ん中・仁保からどのくらい走ってきたのでしょうか?





 ・・・その距離、およそ21km。
 しかもこの距離はまっすぐ山の中をブチ抜いて来た場合であって、普通に考えられるコース(小郡周り)を考えた場合、およそ30kmの道程になります。
(注:竜児が防府市内でもマツダの工場付近の海岸にいると考えた場合。)



 ・・・とりあえず、「姉ちゃんのバカ野郎―――っ!」と飛び出して走って来るにはなかなかパワーの要る距離だと考えられます。(笑)


 ちなみに、海岸で富蔵をぶっ飛ばした竜児に「また昔の泣き虫竜児に逆戻りだな・・・」と冷たく一言浴びせた菊姉ちゃんは、
おそらく山口線の仁保駅から小郡駅(現在の新山口駅)で山陽本線に乗り換えて2つ先の「大同駅」から歩いて来たものと思われます。(笑)





 星矢リアルタイムに、地元山口の方発行の黄金聖闘士本を買って読んだ時、あとがきコメントの「車田先生へ」の欄に
「仁保に海はありません」と書かれていた理由が今頃ようやくわかった管理人でございました。(爆笑)













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