ROUND 7.9 七日目(5) アテネ終日フリー
9月21日(火)
<最後の晩餐>
アドリアヌ通りをゆっくり散策しているうちに、時刻はそろそろ9時。
まだ閉まる店はなさそうですが、そろそろ観光客のみなさんも夕食にするのでしょうか、
ちょっとだけ人がタベルナ方面に流れているような気がします。
我々も買いたいものは買い尽くしたのでそろそろ夕食にする事にしました。
…あっ、ちなみにプラカのお土産屋はお菓子類はあまり扱っていないので、
お菓子は空港の免税品店で纏め買いする事をオススメします!
さて、アドリアヌ通りを道なりに南側に進むと、自動的に昨日夕食を取ったタベルナ集中地帯に出ます。
…恐るべしプラカ地区!(笑)
どこのタベルナも今夜も大盛況。人がごった返していました。
昨日同様、周りの数件をぐるっと回って、昨日と同じ「プラカ」に入る事にしました。
…ところが、昨日より人通りが多くて「プラカ」に近付けない!がが――ん!
「プラカ」は角に位置し、二つの通りが交差しているので人が絶えず流れています。
…ええい、兎に角店に近付かねば!(笑)
海里君と二人、人波に逆らって「プラカ」に近付こうと通りをもがきながら進んでいると、
目の前を80歳くらいの日本人の女性が通りました。
50歳くらいの女性に手を引かれて歩いていましたが、明らかに日本人。
おばあちゃんもデコボココンビでかなり目を引く我々に気付いたのか、手を引かれてヨロヨロと歩きながらも
「日本の方ですか?」と声を掛けてくれました。
…いやぁ、この御歳でギリシャ旅行とは凄いです…!
管理人も斯くありたいものです。
しかし、ここでこちらのおばあちゃんに挨拶してしまったのが最後、
その後10人くらい続く日本人の団体にずっと「今晩は」と言い続けるどこかマヌケな管理人の姿がありました。(笑)
さて、人垣が一段落したところを見計らって、管理人と海里君は「プラカ」に突撃!
テラス席前のメニュー表の前に立っていると、昨日のおじさんがまたもや出迎えてくれました。
どうやら管理人一行を覚えていてくれたらしく、おじさん「よく来た!」と言わんばかりに管理人の肩をポンと一叩き。
なんとなく愉快です。
店の脇のテラス席だった昨日とはちょっと違い、今日はメニュー表近くのかなり賑やかな席に案内されました。
そして…おおお?今日は何故か日本語メニューが!?
昨日は何人だと思われていたのでしょうか、管理人…。(笑)
こちらのお店は、二日目に昼食を取ったお隣の「ビザンティノ」同様日本語メニューが置いてあるようなので安心ですね。
…いや、別に英語のメニューで充分困らないかもしれませんが。(笑)
しかし、折角なので日本語メニューを開いてみました。
さて、今日は二人、食べたい物は一つ。(笑)
…ええ、昨日の博物館から唸り通しだった「タコのグリル」です。
昨日の「イカリング」(『カラマラキア』と言います)に続き、魚介をたらふく食べたいぞ!(味皇化)
最後の晩餐である今夜の食卓に上がったのは、タコのグリル、オムレツ、そして茹で野菜の3品。
飲み物は海里君がオレンジジュース、管理人がアルファビール。
チャージのパンも今夜が最後かと思うと、涙が出そうです。
もう、このまま日本に帰らずギリシャに居座ってやろうかと不穏な企みまで二人の間で飛び出す始末。
そして待つ事暫し、メインディッシュのタコのグリルがやってきました!うお―!
魚介類も新鮮なギリシャ。味付けはオリーブオイルと塩だけです。
昨日のイカリング同様、レモンを絞ってパクリ。
管:「…うま―――い!炭火の香りがたまらん…!」
海里君も大絶賛!
日本でもこんなに旨いタコのグリルは食べられないでしょう。
ちなみにギリシャでは、タコは捕獲後薄く叩いて日干しにした後、料理されるようです。
一夜干しのようなカンジなのかもしれませんが、食感と味は生そのもの!
一皿11.8ユーロはこれまで食べた物の中で一番値の張るメニューですが、これは文句無し!
ビールにも良く合います。…たまらんぜ!←おばはんくさい(笑)
ガツガツ食べたいところですが、そんなに大盛りではないのでオムレツをつつきながらちびちび頂きます。
ギリシャ飯、本当に外れ無しで管理人の胃袋にマッチ。
と、ここで「茹で野菜」がやって来ました。
…?これは…
海:「……ほうれん草?」
そう、ほうれん草を茹でただけ。(笑)
いや、まぁ確かに「茹で野菜」には違いありませんが…。
でも味はそこそこでした。やっぱりレモンを絞って食べましょう。
明日はもうギリシャを離れるのかと思うと、楽しいはずの夕食もちょっとしんみりして来ます。
…と思ったら、隣のテーブルのおじさん&お兄さん二人連れがちょくちょく話し掛けてきました。(笑)
おじさんが「どこから来たの?」と聞くので「日本だ」と答えると、妙な質問をしてきました。
おじさん:「ねぇねぇ、日本の車は運転席はどっちにあるの?」
勿論右側なので「右側ですよ。道路は左側通行ですが。」と管理人が答えると、更に突っ込んで来ました。
おじさん:「香港は左側通行だけど、車の運転席もやっぱり日本と同じで右にあるの?」
…んんん!?香港って左側通行だっけ・・・?
暫く考えて香港が旧英国領だったことを思い出した管理人、取り敢えず道路については納得したものの、
車の座席がどっちにあるかまでは勿論知りません。
管:「どうでしょう?行った事ないから判りません。」
とお茶を濁してしまいました。…無念!
しかしおじさん、良く知ってるなぁ…。
他にも色々話し込んでしまいました。(笑)
ギリシャ人は東京や大阪の位置は良く知っているようですが、やはり他は判らないみたいでした。(港街は除く)
「日本のドコから来たの?」と聞かれる度に「神奈川だ。」と答えても反応はイマイチでしたが、
「東京の隣だ」や「ヨコハマのある県」と言えば何故か通じました。(笑)
本日の夕食:タコのグリル……11.8ユーロ、オムレツ……4ユーロ、茹で野菜……3.3ユーロ、
オレンジジュース……2.8ユーロ、ビール(アルファ)……2.5ユーロ
計 27.1ユーロ (チャージ込み)
夕食を終えると、もう11時近くになっていました。
翌朝が例に拠ってべらぼうに早い事は重々承知の上ですが、ギリシャにいる時間をちょっとでも長く愉しんでいたい気持ちは
二人とも同じです。
…どうせ飛行機の中で寝ればいいんだしな。(笑)
昨日同様、プラカをぶらぶらしながら帰る事にしました。
アマリアス大通りに出るちょっと手前のところになんとまだ営業中のお土産屋を発見!
…スゴイ。ヨーロッパの他の国では考えられん…!
中に入ってみると、アクセサリーとオリンピックグッズを置いていました。
散々いろんな物を買った管理人ですが、こちらのお店の琥珀アクセコーナーに釘付けになりました。
他のお店ではあまり見かけなかったのです。
ペンダントやリングなどを見ていると、オリーブの双葉を象った可愛いピアスを見つけました。
葉っぱの部分がグリーンの琥珀で出来ていてとても涼しげです。
…が、何故かこれだけ値段が書いてありません。
レジの所では店のおじさんが長電話中。
お――い…。(遠い目)
電話中のおじさんに無理やり値段を聞いてみると、おじさん「19ユーロ。」と答えました。
う――ん、どうしようかなぁ・・・。
それにしてもおじさん、電話長いよ…。
ダメもとで「安くなる?」と聞いてみたところ、電話中で忙しいから面倒くさくなったのか、いきなり「15。」と返して来ました。
ヤル気ないぞ、おじさん!(笑)
勿論、即決。早速包んでもらいましたが、それでもまだまだ電話は続く模様。
ギリシャ人は長電話好きとは聞いていたけど、本当だったんですね。
(長電話好きと言うより、『話好き』が妥当なんでしょうね、この場合。)
結局、お店を出る時もまだ話中でした。(笑)
アマリアス大通りに出ました。
昨日同様、このまま歩いて帰っても良かったのですが折角なのでまた地下鉄に乗ってみる事にしました。
…の、その前に。
まだ絶好調営業中のスタンドで最後の買い物を。
水と土産用のお菓子を一つ、それからまだ一度も飲んでいなかったビール「ミソス」を購入。
ミソスは一缶(350ml)なんと1.1ユーロ!…発泡酒よりも安いぜベイビー…。(笑)
酒飲みに優しい国、ギリシャ…。ありがとうディオニソス!(笑)
実はこの時、海里君は会社の人(殿方)のリクエストでギリシャのアダルト雑誌を探していました。(笑)
…なんかセクハラな土産リクエストだな、おい…。(笑)
スタンドの中にはこう言ったモノを置いている所も。
しかし、我々が思ったよりも高かったので、その方には潔く諦めてもらうことになったのでした。…残念!(笑)
アマリアス大通りにあるハドリアヌスの門
アマリアス大通りを歩く事300m程度、シンタグマ広場に着きました。
さぁ、ここから地下鉄に乗りましょう。
…広場は日付変更時刻にも拘らず、沢山の人が出歩いていました。
若い人、そうで無い人、ポリスのお兄ちゃん。様々です。
広場の階段を降りて、地下鉄の入り口に入ろうとした瞬間、管理人の目が一枚のポスターにブチあたりました。
SAKIS氏。どうやらライブのポスターの模様。
…かっちょいいじゃないか、SAKIS…!(爆笑)
黒Tシャツっていいですよねぇ、筋肉強調していて。
はぁぁ…やっぱりギリシャ人良いぜ…!(笑)
バッチリカメラに収めて、乗り場に降りました。
さて、今度は2号線のメトロに乗って2駅、ホテルのあるオモニアに帰ります。
従って切符は0.7ユーロのものを。
12時前でしたが、まだまだ地下鉄は走っていました。ラッキー!
シンタグマ→パネピスティミオ→オモニア間、およそ5分。
アッという間にオモニアに到着。
「地球〜」に「オモニアの地下鉄構内には麻薬常習者がいるので特に夜は要注意!」と書いてあったのですが、
見た限りそんなカンジの人はいませんでした。
…一体何なんだ…。(笑)
ホテルに帰り、交替で風呂に入ろうとして、管理人バスタブで驚愕!
水詰りの原因になっていたと思われるバスタブの内栓が、ゴムの上栓を残してごっそり無くなっている!(笑)
管:「こりゃアレだな。…掃除の人もあまりに水が流れないからプツンと来てまるごと抜いちゃったんだろうなぁ…。」
まぁ、しかしこれで今夜はなんとか二人とも無事に入浴できそうです。
…と思ったら!
自分が上がる際にゴム栓を外そうとして、管理人、人差し指の爪をボッキリやってしまいました。(涙)
…くっ、まだ終れない…!
さて、風呂に入って荷物を片付けると、また飛んでも無い時間に。
初日同様、このホテルではぐっすり寝る時間は無いのかとしみじみ思いながら、二人は大慌てで床についたのでした。