ROUND 7.7  七日目(4)  アテネ終日フリー







9月21日(火)



      <地下鉄に乗ろう!>



別窓にしたほうが良いのか・・?

只今「オモニア」付近のホテルにいます。





   遅すぎる昼食を取り終えて一旦ホテルに戻って来ると、既に夕方の5時半。

   アテナ像、オリーブオイル、石鹸15個、ワンピース、そして分厚い英希、希英辞典他で
   膨れに膨れ上がった荷物をスーツケースに放り込み、体勢を立て直すとすぐに外に出ました。
   そう、まだまだやる事は山積みです。(笑)
   お次は、古代アゴラ付近まで行ってみようと決めて、二人はまっすぐ地下鉄の乗り場を目指します。



   ホテルのあるオモニア広場は、すぐ側に地下鉄の駅がある便利スポット。
   地図でおわかりいただけるかと思いますが、オモニア駅は地下鉄の三つの路線のうち、二つが交差する交通の要所です。
   地下鉄は一号線からそれぞれ、イサプ(一号線のみこの名称)、メトロ(二号線、三号線)と呼ばれており、
   オモニアにはイサプと二号線のメトロが走っています。
   昨日から我々が上をうろついていた「パネピスティミオ駅」や「シンタグマ駅」は二号線の駅なので、
   歩かずともオモニアから二号線のメトロで移動することもできます。
   (「シンタグマ駅」は更に3号線のメトロとも交差しています。)
   二号線のメトロはアテネを北西から南東に抜けています。
   それに対し、一号線であるイサプは二号と対称的に北東から南西に抜けており、
   一番南西まで行くと港町ピレウス(海路の要所)まで辿り着きます。
   最後に、3号のメトロはシンタグマ駅を放物線の底にして、北東から北西に走っています。


   地下鉄のシステムは日本と殆ど同じですが、特筆すべきはその料金。
   イサプのみ乗る場合はどこまで行っても0.6ユーロ(1ユーロ=135円)。
   メトロ(二号、三号)のみ、または三つの路線のうち乗換えをする場合はどこまで行っても0.7ユーロ。
   …安い。ピレウス(アテネから10kmくらい)まで行っても0.6ユーロとは、まるで日本の交通料金がバカのようです。(汗)
   ちなみに、ピレウスへはバスも通じていますが、こちらはアテネから乗って0.45ユーロ也。本当に涙が出そうです。(笑)


   我々は古代アゴラの最寄り駅(?)、モナスティラキ駅まで取り敢えず行ってみようと思います。

   モナスティラキは昼間に行った風の搭から200mくらい北西にある駅です。
   オモニアから歩いても最短1kmくらい(アティナス通りを通る)ですが、慣れたパネピスティミウ通りを経由すると
   ちょっと時間が掛かりそうなのは予測がつきます。
   さぁ、地下鉄に乗ってみましょう!


   我々が乗るのは、1号線・イサプです。
   モナスティラキまでは一駅ですので乗り換えは無し。従って買う切符は0.6ユーロのもの。
   切符は、自販機のようなもので購入できます。
   自販機には「0.6ユーロ」か「0.7ユーロ」かの二つのボタンしかないので、該当するボタンを押し、
   お金を入れるとバスの整理券を一回り大きくしたような切符が出てきます。
   それを持って改札に行きましょう。


   改札はやはり日本同様無人ですが、日本の自動改札機のようなピンポンゲートはありません。
   金属製の「おばけのポスト(鬼太郎のアレ)」のようなチケットリーダーがいくつか据えられているので、
   それに切符を通しましょう。
   バスカードリーダーと造りがちょっと似ていたので、下から切符を入れて上のほうで手をかざして待っていても
   一向に反応無し
   何の事は無く、入れた口から再び切符が顔を覗かせていました。…うぬ、意外!(笑)


   切符には改札を通った時刻と駅名(略称)が刻印されています。
   切符はこの段階で捨てても構わないようですが、車内の検札に切符が無いのを見付かると罰金を取られるようなので
   きちんと持っておきましょう。
   ちなみに、旅行記を書くにあたって意外に役に立ったのが取っておいたこの切符。
   移動した時刻が判るので行動の時系列に困らなくて済みました。(笑)
   (デジカメの写真の時刻とも照らし合わせると更に完璧です。)


   さて、改札を通過して、乗り場に向かいましょう。
   我々が乗るのは「イサプ」「ピレウス」方面行き。
   こっちに行く地下鉄は大概「ピレウス」まで行くので路線図で電車の行き先を確認しなくても済みます。


   該当する乗り場のホームに降りると、5分もしないうちに電車がきました。
   中に入って意外だったのが、席の間取り。
   地下鉄なので両端に一列の座席かな、と思ったのですが、普通の田舎列車のようなお向かい座席構造でした。
   東海道線や山陽本線、鹿児島本線みたいな感じ。←ローカル過ぎ(笑)

   座る席がなかったので海里君と二人で立っていると、電車が走り始めました。
   アテネの地下鉄は「地下鉄」とは言え、一部を除いて地上に出ています。(笑)
   オモニアやシンタグマなどの超街中は流石に地下を走っていますが、
   オモニアの一つ向こうのモナスティラキで既に地上に出ました。(笑)
   乗車時間、およそ5分。あっという間でした。


   ちなみに、アナウンスを聞く限り「オモニア」は「オ〜ニア」、「モナスティラキ」は「モナスティキ」と発音するようです。



   さて、駅を降りて上がってくると、目の前には賑やかな広場が円形に広がっています。
   これが「モナスティラキ広場」です。
   広場の周りにはカフェや土産物屋があり、イラクリオンの「エレフテリオス広場」同様、
   平日の夕方であるこの時刻も観光客や地元の人で賑っています。
   毎週日曜にはここで有名な蚤の市が開かれるようなので、日曜にアテネに滞在なさる方は是非!


   さて、二日目のアテネ半日観光の時に「古代アゴラ」の共通入場券を貰っていたのでちょっと足を伸ばしたいところですが、
   営業時間は夏でも5時半まで。
   もうとっくの昔に営業が終了しています。(涙)
   (ちなみに、アクロポリスは夏季7時まで。冬は5時までだそうですよ。)
   くっ、チケットはこの次に使うか…!
   仕方が無いので、広場をぐるっと見回して一番賑やかな通りを進む事にしました。

   いくつかある通りの中で、管理人と海里君の目を引いたのが「パンドロス通り」という通りでした。
   ちょっと覗いてみると、幅3〜4mくらいの狭い道(歩行者専用)の両側にずらっと土産物屋が並んでいます。
   6時過ぎのこの時間、夏のギリシャはまだまだ暮れる気配も無し。
   パンドロス通りには多くの観光客でごったがえしていました。
   うーむ、なんか楽しそうだ…。
   早速、二人は通りを歩き始めました。


   パンドロス通りモナスティラキ広場ミトロポレオス広場をまっすぐ繋ぐ通りで、全長300m程度。
   しかし、ここを歩くともっと長く感じるはずです。なんせ凄い、お土産屋の数が。(笑)
   アドリアヌ通りと同様、皮革製品や海綿、お酒、衣料品、銀製品、金製品、蜂蜜、彫像etcと様々なお店がひしめいています。
   早速、海里君が通りの南側にある蜂蜜と酒の店に引っ掛かって物色し始めました。
   う―む、やはりOLさんは土産が大変です…。


   次に我々が引っ掛かったのは衣料品の店。
   通りの北側にあるこちらのお店は、ギリシャ独特の刺繍(ちょっと東欧っぽいカンジ)の入ったブラウスなどを沢山おいています。
   先ほど管理人がベネツィアちっくなワンピースを購入したのにつられて、海里君もやはりブラウスが欲しくなった模様。
   中に入ろうかと言う辺りで、店のおじさんが出てきました。
   眼鏡がよくお似合いのかなり淡いカンジのおじさま……何と大の日本好き。(笑)
   海里君に合う服を紹介しながらも、日本の話題が凄い事凄い事。


   おじさん:「僕の車は日産で、カミさんはトヨタ、バイクはスズキだよ――!北海道に行った事もあるよ。」


   昨日のスニオンバス停のおじさんもそうでしたが、特におじさん達に取っては意外に日本ってポピュラーなのかも…。
   (海運業・造船関係に携わっていた人たちは必ず日本に行ったことがあるようです。)

   海里君、ここでブラウスを一枚お買い上げ〜♪
   おじさん、特に海里君がお気に入りだった模様で、ほっぺをうにうにするわ肩は組んじゃうわの大サービス(笑)
   終いにはほっぺにチューまでしていました。(これは管理人もやられましたが。笑)
   帰り際に、「幸運のお守りに」とおじさん我々に一枚づつ1ドラクマ硬貨をくれました。
   わ――、ドラクマだ!凄い!
   (注:2年前にユーロ統合で廃止になった旧貨幣。「ドラクマ」と言う単位は古代から連綿と続いていました)
   ありがとう、おじさん、大事にします!
   …それにしてもギリシャ人、老いも若きも本当にみんな人懐っこいなぁ…。感心。



   さてさて、そろそろ日が傾き掛けて参りましたが、まだまだパンドロス通りは続きます。

   お次は海里君が下調べしていたお店で、その名も「PEGASUS」。(爆笑)
   こちらのお店では工芸品を扱っています。
   海里君のお目当ては、ギリシャ神話のチェス!(笑)
   普通のチェスと異なり、ビショップやポーン、クイーンなどの代わりに我らが神々が盤上に君臨しているのです。
   海里君が説明を受けているところを横からちょっと見ていたのですが、このチェスもいくつかバリエーションがあるようです。
   ポセイドンだったりアテナだったり、雑兵がティタン族だったり。(笑)
   3種類以上のバリエーションがあり、またカラーが金と銀などこれまたバリエーションが。
   どれもダイキャスト製で、コマだけのセットで1セット18ユーロくらいだったと思います。
   勿論、沢山買えばその分安くしてもらえます。
   海里君は結構粘っていましたが、店員さんは更に粘ってくれました。(笑)
   結局、海里君は2セット(兄から頼まれたとか。笑)購入した模様ですが…コレ、重いね…。
   盤が付くと更に殺人的です。(笑)






銀色バージョン

ギリシャ神話版チェスピース。…重いぜ…!








   さて、管理人も負けません。
   「PEGASUS」の近くにあった「PASSAS」と言う紛らわしいネーミングの工芸店で、またまた彫像を物色していました。
   …一体何をいくつ買うつもりだ、管理人よ…。(笑)
   オンラインの友人や研究室用に、ここでもアテナ像を購入しました。
   こちらのお店の純白マーブルシリーズは他の店に比べて格安でした。27cmの物で一体8ユーロ強で購入できます。
   勿論、纏め買い割引付き。←アテナ像を纏め買いするのはお前だけだ!(爆笑)
   アテナ像を安く買いたい方、是非「PASSAS」に行ってみてください。
   自分用に20cm位のニケ像も購入。こちらは7ユーロでした。(写真は前ページにあります)


   さて、時間の経過と共にどんどん重くなる荷物をリュックに収容しつつ、パンドロス通りを抜けました。
   辿り着いたミトロポレオス広場は聖堂を中心にカフェなどが軒を連ねています。
   …さっき来たばっかですね。(笑)


   ここで管理人、エルムー通りに面したオリンピックショップに立ち寄りました。
   友人用のお土産などに、ストラップなどを購入します。
   ストラップは首からぶら下げるタイプで、柄が金メダルのリボンと同じです。
   他にも店内には水着やシャツ、バッグや文具、食器からオリジナル香水、アクセサリーまで。
   二日目にエレフテリオス空港のショップで気に掛かっていた、オリーブの冠を模した指輪を見つけましたが、
   こちらのお店で一つだけ残っていた物は残念な事にサイズが合わず。(涙)
   その代わり、マグカップなどを購入しました。…うぉ――い、重いよ…。(笑)


   店を出たところで、ココナッツジュースやココナッツデザートを売っているスタンドを発見。
   喉が渇いていたので海里君と二人、ココナッツジュースを飲みました。…あっさりしていて美味!



   7時半を過ぎ、あたりもだんだん暗くなってきました。
   昼食が遅すぎたのもあり、更にギリシャ時間の夕食に慣れてきたため(笑)、まだまだお腹が空かないので
   他の通りを散策してみましょう!
   そろそろ重くなり始めた荷物を片手に、我々が向ったのは先ほど通ったアドリアヌ通り
   昼間、風の搭の帰りに寄った部分は一部(東側)だったので、できるだけ広い範囲で動き回る事にしました。
   お互い、友人や職場への土産ミッションはほぼ片付け完了。
   後は心置きなく自分の土産物を物色です。(笑)


   重くならない程度に色んな物を購入。
   管理人は自分用のピアスやサンダルを大量に買いました。
   (靴関係は、日本では本当にサイズ少ないので、自分のサイズが普通にあるのを目の当たりにして感涙でした。笑)
   銀のピアスは、一個1ユーロなんてものもあるので、穴が開いている人はこの機会に是非沢山買ってみてはいかがでしょうか?
   管理人が購入したのは大体一個4〜10ユーロ程度のデザインもの。
   御馴染みギリシャの渦巻き模様は、丸・四角とも大きさが豊富で安いですよ。石の付いたデザインもアリ。






リーズナブルv

アクセサリーの一例。これは海里君のもの。








   サンダルは、専門のお店が通りにあったので入ってみました。
   人の良さそうなおじさんが二人ほど、次から次へと管理人が指すデザインのサンダルを棚から出してくれました。
   椅子に座ってサイズ合わせできるので安心。


   イタリアに押されて日本ではあまり有名ではないですが、ギリシャは良質で安価な革製品でここヨーロッパでは
   その名を馳せています。
   オール天然革製のサンダルで一足15〜25ユーロ程度。
   しかも、なんだか「星矢」に出てきそうなデザインも……と申しましょうか、カノンそのものなサンダルが!(笑)
   紐で足首に巻きつけるタイプで、好きな色のリボンを4色選ぶ事ができます。
   う―ん、結構可愛いし歩きやすそう…!カノンだし…。←それか!
   海里君と管理人、それぞれ一足づつ購入いたしました。一足25ユーロ也。
   他にもそれぞれまた一足づつ気に入った物を買いました。満足!






カノン(笑)

サンダル。底はオール革製。これも海里君のもので、左が紐巻き付けカノンタイプ。(笑)