ROUND 7.5 七日目(3) アテネ終日フリー
9月21日(火)
<アクロポリスの麓には…?>
さて、早くも石鹸やオリーブオイルなどの重量級の土産を片手に、親切な旅行代理店・マリソルツアーズを後にした二人、
通りを散策しながら古代アゴラ・アクロポリス方面へ向います。
プラカ地区のこのあたりの路地は本当に細かく入り組んでいるので、
「地球〜」の地図とにらめっこしながら慎重に進まないと迷うこと必至です。
途中、「アドリアヌ通り」(Adrianou)という通りとクロスしました。
この「アドリアヌ通り」はプラカ地区のお土産屋が沢山集まった通りで、我々が歩いていた通りよりも遥かに賑っています。
ちょっと惹かれましたが、重くなる荷物はまた後で、という事にして(笑)人気の少ない通りをそのまま進みます。
店が殆ど無い通りは閑散と静まり返り、異国のロマンスが生まれそうな予感がそこかしこに漂っています。
プラカの裏道にて。…なんか気になる地面です。(笑)
…いや、本当に誰もいなかったんですが。
ちなみに、この道の模様を見てその場でクラッチングスタートの構えを取ったのは管理人です。(笑)
管:「それにしても…路地裏まで情緒たっぷりなのは良いけど…ついでに何か漂ってくるような…。」
…生ゴミ臭でした。(爆笑)
ギリシャのゴミ事情は非常に単純明快で、管理人の身長くらいありそうな巨大な灰色ゴミ箱がそこかしこ(多分集積場?)に
ぼ――んぼ――んと3つづつくらい置かれています。
観光客も地元の人も勝手に捨て放題みたいですが…これが臭う。(笑)
ちょっと離れたところからでもすぐ判ります。
かのスニオン岬のバス停の近くにもありましたし、島でもぽつぽつ見かけたので国全体がそのゴミ箱を採用しているのかもしれません。
勿論、普通の小さなゴミ箱も設置されていますのでご安心を!
生ゴミ臭に耐えながら更に奥へ奥へと進んでいきます。
曲がる所を間違えないように慎重に歩いて行くと、急に視界が開けました。
そこで見た物は………
海:「…ムウ様!」(爆笑)
おおお、これは確かにジャミールのムウ様ハウス!(違)
なんと、アクロポリスの麓にジャミール出現!
管:「でも、ムウ様ならこれくらいやりそうな気もする。…家くらい勝手にどーんと運んで来そうだな…。」
…それは冗談として。(笑)
こちらの建物は、「風の搭」(「風の神の搭」とも)と申しまして、ローマン・アゴラ(ローマ期のアゴラ)の一部です。
一世紀に天文学者・アンドロニコスが建てたもので、きれいな正八角形をしています。
八つの面はそれぞれ東西南北とその間の方角を正確に指し、日時計・水時計・風見の3つの役割を果たしていたそうです。
う――ん、それにしても見れば見るほどムウ様の家…。(笑)
ムウ様の家@アテネ
こちらの写真でおわかり頂けると思いますが、頭上にはアクロポリスが聳えています。
アクロポリスを頂くムウ様ハウス…。本当に「星矢」な街角です。
管:「あっ、でも入り口あるね、この家。」(爆笑)
ちなみに、建物の上のほうに風の神のレリーフがあるのでこの名で呼ばれているそうです。
(判り難くて申し訳無い)
しかし、搭の周りはこんな感じです。
海:「…やっぱり瓦礫だな。」(笑)
街中に忽然とジャミール+瓦礫があると言うのもギリシャらしくて良い仕事しています。(違)
古代ギリシャの瓦礫、ミノア文明の瓦礫、キクラデス文明の瓦礫と毎日瓦礫三昧ですが、
古代ローマの瓦礫もなかなかやってくれます。(笑)
搭の敷地内に入るには有料で、2ユーロ也。
鍵が閉まっていてどのみち中には入る事ができなさそうでしたので今回はパスしました。
…瓦礫遊びはもっと人目につかない所でさんざんやったしな!(笑)
ついでに、瓦礫の向こうにはなんだかよく判らない建物がありました。…何でしょう、コレは?
謎の建物
写真を撮るだけ撮って、先ほどの「アドリアヌ通り」へと引き返すことにしました。
また来るぜ、ムウ様!今度は中に入れてください!
風の搭の側にあった建物。横にぶら下がってるのはなんだろう…?
さっきの赤ラインの道と一本違う通りをブラブラしていると、可愛いお店の前を通りました。
どどーん!
レストランみたいですが、店名に管理人ちょっと驚き。
随分前に書いたルネ話のタイトルと同じ名前でした。
ベジタブル専門店ってのがまたなんとなくルネ氏っぽいような気もします。(萌)
こんな店員がいたら嬉しいような、静かに食べないとどうなるか判ったもんじゃなくて怖い
と言うか…。(笑)
結構有名なお店らしいので、どなたかご感想をお寄せください。
さて、「Eden」のすぐ側には細い路地が伸びています。
アクロポリスに伸びる階段
コレを上がるとアクロポリスに上がる事ができるようです。
しかし、結構この階段、キツそうですよね。
コレを登るって…そう…
管:「急げ、女神の聖闘士達!」(笑)
またしても脳内で、今度は「銀河戦争」が大音量でスパーク!(笑)
いや、両側思いっきりお店なんですけれども。
<女神を探せ!>
さて、ようやくアドリアヌ通りに合流。早速買い物、買い物。
通りに並んでいるのは、主に皮革、銀細工、海綿、石鹸、彫像、民族衣装などのお土産物のお店。
一軒づつ品揃えが異なり、値段もちょっとづつ違うので時間を掛けてチェックするも良し、ぱぱっと目的の物を買うも良し。
こちらのアドリアヌ通り以外にも、もう一つ、地図の「モナスティラキ駅」からミトロポレオスに向ってまっすぐ伸びる
「パンドロス通り」と言う通りも土産物街です。
(地図になくてすみません。汗)
そちらもオススメですので、お時間のある方は是非両方覗いてみると良いでしょう。
石鹸や海綿はもうマリソルで購入したので、主に銀製品や民族衣装を物色してみました。
すると中にあったんですよ、沙織お嬢が着ていそうな服が!(笑)
北欧編で着ていたような、ノースリーブ・両肩でホールドするデザインでした。
勿論ウエストは幅広の布で絞られています。
見た瞬間に「沙織お嬢!」と叫びそうになったのですが、残念なことに丈が短め。
管理人が着ると膝丈でしたので残念ながらあきらめました。(笑)
その代わり、お店の中で天上から吊るされていたでらぁ長い丈のワンピースを発見。
試着させてもらったところ、見事にマキシなくるぶし丈。しかも胸ぴったり、肩幅ぴったり。
日本でぴったりサイズバランスの服にはお目に掛かる事がなかった分、非常にびっくりしました。
袖の部分がちょっと絞られていて、中世のイタリアっぽいデザインでしたが綿素材。
普通にワンピースとして通用しそうでしたので早速購入しました。
おばあちゃんの手刺繍の入った総丈150cmのワンピース、60ユーロ也。
ここのおばあちゃんはもう50年以上刺繍をし続けているそうですよ。
…うーん、職人さん!
他にも本物の民族衣装なども置いているので、興味のある方は是非。
そして買い物ミッションの一つ…彫像。(笑)
これもあちこちにお店があって一軒づつ覗くのも大変なのですが、比較的大きなお店を見つけたので入ってみました。
店名を失念してしまったのですが、地下一階構造になっています。
入ってみると、あるわあるわ、神様だらけ!(笑)
必死こいて我らが女神を探したのですが……アレ?二種類あるよ?
槍を持っているタイプと、御馴染みニケを片手に盾を携えているタイプ。
管理人が求めていたのは勿論後者ですが、他のお店でも槍を持っているタイプの方がメジャーで沢山置いているようでした。
うぬぬ。
取り敢えず自分用の女神像を一体購入。14ユーロ也。
サイズも色々ですが、27cmサイズのもので15〜30ユーロが相場。
但し、20ユーロ以上の値段で設定されているお店は大概「20〜30%引き」の看板がでていますので
実質の相場は15〜20ユーロくらいでしょう。
勿論、各店で値切り可ですので、果敢にアタックしましょう!(笑)
管理人が購入したお店は自社製品を扱っていて、地下一階の工房で実際にごりごり作っていました。
この手のお店と、小売しているお店があるようです。
左:アテナ27cm、右:ニケ
さて、アドリアヌ通りを抜け、途中で横に曲がってアマリアス大通りまで戻って来ました。
石鹸15個、オリーブオイル、アテナ像一体、服や銀製品で既に手荷物は大変な重さになっています。(笑)
気が付くと4時をとっくに過ぎているのにまだ昼食すら取っていないこの有様。
取り敢えず、空きっ腹をどうにかして一旦ホテルに荷物を置きに行こうと言う事になりました。
…が!
そうです。ここで管理人、昨日チェックしておいたアテネ最大の本屋「Eleftheroudakis」の存在を忘れていませんでした。(笑)
もう一度この店の前まで来る事が出来るか非常に微妙でしたし、なんと言っても本屋は閉店時間が早いと決まっている!
実際、「地球〜」によると閉店は8時とのことで、一旦ホテルに帰ってからまた来るときにはそろそろヤバ気な時間帯になりそうです。
既に大荷物で苦しいのですがそこは根性で店に入りました。
「Eleftheroudakis」は6階建て。市内最大の本屋です。
…とは言え、池袋のジュ〇ク堂の方が遥かにでかいです。つまりはそのくらいの大きさだと思ってください。(笑)
一階は写真集やガイドなど観光客向けの本が沢山並んでおり、発売したてだった「ハリー・ポッ〇ー」もレジ横に。
が、管理人の目的はただ一つ、案内を見て2Fにダッシュ!
2Fは所謂「語学」のフロア。
フフフ、此処でようやく管理人垂涎のアレを…!
そうです、「星矢」に再燃した時からずっと欲しかった…希英、英希辞書!(笑)
いや、でもコレ、日本で買うとそれぞれ一冊8000〜1万円くらいはするんですよ。
当時院生だった管理人にはミニ版の「collins 英希・希英」辞典(掌サイズで2000円くらいだったか?)を買うのがやっとで、
ギリシャに行ったら絶対買ってやると密かに目論んでいた訳です。
案の定、見付かったcollinsの殺人的厚さのハードカバー英希、希英辞典はそれぞれ一冊31ユーロ。…半額以下、安い。
しかも、こちらのお店は総ての本が付いている値段から更に10%引き。もうウハウハです。(笑)
早速、英希、希英の二冊を取って、ちょっと他の棚も見ていると、なんと「現代希日辞典」と言う漢字とぶつかりました。
おおお、「希日」だぁ!
Collinsの辞書の半分以下の厚さで値段はやっぱり31ユーロ。
パラパラ捲ってみてこれはちょっと迷いましたが、これも日本では倍額以上しそうなので思い切って買う事にしました。
(得てしてマイナー語学に関しては、日本語版教材は異常に高い上中身がイマイチな事が多いので、
英語版のものをそのまま使うほうがリーズナブルで理解しやすい事が多いのですが。)
レジに持っていくと、ほほぉ、これはかっちょいいお兄ちゃんだな。(笑)
大学生っぽいんですが、これがサラサラのロン毛、薄緑の瞳とちょっとギリシャよりも西側の人っぽくてなかなか。(コラ)
心なしか、後ろで待っている海里君の目が輝いているような…。
お兄ちゃんに三冊の辞書を差し出すと、そのうちの一冊であるcollinsの英希辞典を手にとってパラパラと確かめた後、
売り場に行ってしまいました。
何事?と思って待っていると、お兄さん、もう一冊英希辞典を手に戻ってきました。
お兄さんの話によると、管理人がレジに持って行ったのは旧版で、お兄さんが持ってきてくれたのが新版でした。
確かに表紙のデザインもちょっと違うし、新版の方が中身がカラフルです。(「DUO」みたいな色使い)
どう違うのか聞いてみたところ、新版は10%引きだけど、旧版は25%引きになるとの事。
「どっちが良い?」と聞かれたので「お兄さん」とは勿論言わず(笑)、安い方の旧版にしました。
英希(旧版)、希英(新版)、希日辞典と三冊購入で 計80ユーロ也。
買いも買ったり。英希と希英辞典。人も殺せる重さ・厚さ(笑)
…ブランド物に散財するんじゃなくて辞書に飛びついちゃうあたりが、
管理人の変人加減をよぉっく表しているかもしれません。(笑)
いやー、でも3冊で80ユーロ!
日本で買うと下手したら一冊でその位行っちゃう可能性も高いのでホクホクです。
…そして荷物………重い。(爆笑)
リュック持ってくれば良かったなぁ…。
管理人の荷物が凄い事になっていたので、海里君がちょっと持ってくれました。…ありがとう、心の友よ…!
↑そのジャイ〇ン表現は止めろ(笑)
「Eleftheroudakis」はパネピスティミウ通り(アマリアス大通りを北に上がった通り)、
アテネ大学の対岸をちょっと南に下ったところにあります。
見落としやすいのでお気を付け下さい。
勿論、語学以外にもギリシャに関する本など沢山ありますので是非!
さて、荷物がごっつ重くなったところで、通りを一本西に移動して御馴染みスタディウ通りに出ました。
丁度パネピスティミオ駅のまん前です。
此処まで来れば、ホテルのあるオモニアまでは一駅(300mくらい)。
忘れないうちに昼食を取る事にしました。
勿論、昨日から二人の間ですっかり行き着けになった(笑)「Goody's」。
今日も赤毛のお姉ちゃんが元気にカウンターで注文をさばいています。
昨日はギロピタだったので、今日は別のものにしました。
管理人はチキンフィレプレート+バゲット+コーラ、計5.6ユーロ也。
チキンフィレプレート。単品3.8ユーロ也。
これだけのボリュームでこのお値段。う――ん、素晴らしいぜ「Goody's」…!
写真で判るかどうか微妙ですが、コーラがデカイんですよ、また。
結局一人では飲みきれませんでした。(涙)
ああ、昨日ポセイドン神殿にお供えしたダイエット〇ーク、どうなったかな…。(笑)
横に付いているサラダがまた絶品だったのですが、よぉ〜く見ると、中に見覚えのある野菜の輪切りが入っていました。
管:「…わ、け、ぎ…!?」
そう、ネギです。勿論生。
サラダにネギと言うのも初耳でしたが、他の野菜との相性は良かったです。ホッ。
ちなみに海里君はサンドイッチプレートを。
4ユーロ強なのにサンドイッチてんこ盛りの上、ポテトが山盛りでした。
二人でシェアして食べましたが、おいしかったです。
ファストフードまでこの充実ぶり!ビバ、ギリシャ!
あのヒースローの2.8£のキッズミールは一体…。(汗)
しかし、4時半過ぎの昼食なんて、夜の遅いギリシャでなければ不可能ですよね。(笑)
自分の身体がすっかりギリシャ時間に慣れてきたのを実感した一時でした。