ROUND 5.3  五日目(2)  サントリーニ島終日フリー







9月19日(日)









フィラから東南へ!

「古代ティラ遺跡」から「カマリビーチ」にレッツゴー!







      <君を愛しているから>

   キング・オブ瓦礫「古代ティラ遺跡」のある「丘」ことメサ・ヴノ山を降りてきた時、既に時間は昼の二時を回っていました。

   これから大急ぎで昼食を取らなければなりません。
   (空腹より疲労の方が明らかに先行していたので、別に無理を押して取る必要も無いのかもしれませんが、
    何も食べずに海で泳ぐとエーゲ海に浮く可能性・大。笑)



   カマリビーチのバス停付近まで戻って来ると、ビーチへの一本道の両側には海水浴用品店やお土産屋に混じって
   タベルナが何件か営業していました。
   時間がないのでギロピタみたいな軽いもので十分でしたが、一番ビーチ側のタベルナの前に
   「ギロプレート・二人分10ユーロ」と言う英語メニューがでかでかと出ていたのでありついてみることにしました。



   中に入ると、当然の如く通りに面したテラス席に案内されます。

   表の黒板に書いてあった二人分10ユーロのギロプレートを頼むと、「サラダは要るか?」と訊かれました。
   その話し方が、いかにもサラダはセットのように聞こえたので、管理人思わず頷いてしまいました。
   …結局、サラダはしっかり別料金でした。(笑)



   さて、パンをつつきながら待つこと暫し、ギロプレートがやってきました。
   「γυρο」(ギロ)とは、巨大な肉の塊を鉄パイプ芯の周りに巻き付けて、炭火で炙り焼きながら表面をそぎ落としたものです。
   肉は主に豚肉か鶏肉で、今回のものは豚肉でした。
   肉にはヨーグルトソースが付いている事が多い模様。


   管理人、ギロ初挑戦!

   …うまーい!
   少しかりかりに焼かれた表面が香ばしくてジューシー。
   また、ヨーグルトソースが合う!うまいのなんの。
   実はヨーグルトソースも初挑戦だったのですが、塩気のあるヨーグルトと言うのもおいしいものですね。
   ニンニクが効いて食欲倍増!


   ギロも、スブラキ同様横にポテトが山盛り。
   一人一皿づつで二人分10ユーロは破格でしょう。



   ついでで頼んでしまったサラダでしたが、これも美味!
   聖闘士修行の後の疲れた体に染み渡る大地の恵み…素晴らしい。
   ここのサラダには、刻んだ葡萄の葉の塩漬けがトッピングされていました。
   これがサラダに入っていたのは道中このお店だけでしたが、これもオリーブオイルとマッチしていて美味でした。




   さて、日本の普通のレストランと同じく、ギリシャのレストランやタベルナでもさりげなくBGMが流れています。
   タベルナではギリシャっぽさをより演出するためか、ギリシャポップスや民族音楽を流しているところが殆ど。
   (昨日の夜に行ったニコラスの様に、TVドラマを普通に流しているお店もありますが。)


   今回のタベルナも、ギリシャの歌謡曲を流していました。
   概してギリシャ音楽はラテンっぽさに東南アジアをミックスしたような感じの曲が多く、我々がプレートをつついているこの時は、
   男声のちょっとのんびりした歌が流れていました。
   …うーん、いかにも「エーゲ海の島の昼下がり」!


   歌の雰囲気につられて我々ものんびりしていると、次の曲になりました。


   今度は哀愁溢れる何やらもの悲しい前奏。

   「今度は哀愁ものっぽいね。」と海里君と話していると、かすれるような悲しい女声で…











   「サ〜〜〜〜ガ〜ァァポォォ〜〜、サガポォォォ〜〜〜♪」











   管理人、サラダに突っ込んだ頭が暫く上げられませんでした。(爆笑)



   ま、まさかこんなところで怒濤の「サガポー攻撃」「Σαγαπω」="I love you" in Greek.「ROUND 4.0参照」)
   を受けるとは予測だにしませんでした。
   しかも、哀愁たっぷり。(笑)




   その後も、サビの度に「サガポー」は繰り返され、その曲が終わるまで二人は何も語らず、何も食べずに固まったままでした。



   そして、おきまりですがこの後、ふとした瞬間に二人が「サァ〜ガァァポォォォ♪」と口ずさみ続けたのは
   申し上げるまでもありません。

   ぷちまとめ: 食事中のBGMには要注意!


   本日の昼食:ギロプレート×2、サラダ、水・・・19.5ユーロ。(チャージ込み。二人分)











      <エーゲ海の昼下がり>

   HPが回復したんだかしていないんだか良く解らない謎のBGM付きランチが済んだのが3時過ぎ。
   さぁ、急いでビーチに行かなければ泳ぐことすら罷りなりません。


   カマリビーチは、我々が昼食を取ったタベルナからうっすら見えるほどの至近距離。
   さっさと歩いて行くと、視界一杯に砂浜が広がります。






のんびり

カマリビーチ。みんな思い思いの一時を過しています。湘南とは大違いだ!(笑)





   微かに雲が浮かんでいる程度の程良い晴れ具合のビーチは、ゆっくりと思う存分体を焼いている白人さんで一杯でした。
   ビーチの東洋人人口はまさに聖域並!(笑)



   取り敢えずパラソルとベンチのセットを借りるため、ビーチの端に座っているおじいさんに話し掛けると
   すぐ側のパラソルを貸してくれました。
   パラソル&ベンチ二つで5ユーロ也。
   (もうちょっと奥のパラソルは3ユーロだったらしいです。皆様もビーチでパラソルを借りる時は端っこを狙いましょう!笑)



   さて、場所を確保したら、次は着替えですね。

   …ところが、日本の海岸と違い、ギリシャのビーチには所謂「海の家」は当然ありません。(笑)
   かろうじて仮設トイレのような個人用更衣室もどきが2、3個だけありました。
   …でも、使っている人は見あたらず。
   やっぱり、みんな水着の上から服を着てくるのでしょうか?


   ビキニの上から腹丸出しの服を着てきた管理人は、パラソルの下でそのまま服を脱ぎました。準備完了!
   海里君が更衣ボックスから戻って来たのを見計らって、取り敢えず交代で少しづつ泳ぐことにしました。



   まず、管理人が海に入ります。
   あたりの人たちは、体を焼いてばかりであまり泳ぎはしない様子。
   (ある程度予想はしていたものの、上半身丸出しで焼いているお嬢さんも。これなら確かに更衣室は要らん訳ですな…。)
   ようっし、こうなったらエーゲ海を我が手に独り占めだ――!(駄目です)




   砂浜を横切り、いざ憧れのエーゲ海に記念の一歩。


   ………いってぇぇぇ―――っ!(笑)


   なんだ、この足の裏の痛さは!

   実は、カマリビーチの波打ち際は、手前までは砂浜にも拘わらず、小石だらけ。
   波打ち際付近だけ、一面5cmくらいの玉砂利が渦高く積み重なっているため、
   歩くだけで足の裏が程良くツボ押し激痛マッサージ状態。(爆笑)
   かなり健康体の管理人でも、海に入るまでの間、脛近くまで小石にめりこみながらほうほうのていで一歩づつ進みました。(涙)



   しかし、苦労してたどり着いたエーゲ海は………おおお、9月末にも拘わらず、なんと心地よい…!


   首からぶら下げている小銭袋がなくならないように注意しながら、聖闘士の本場・ギリシャの海の味を堪能しました。
   (ちなみに管理人、瀬戸内生まれ・育ちにも拘わらず、母親がカナヅチのため海で泳いだのは生まれて3回目。笑)


   あまり一人で泳いでいると海里君に申し訳ないので、5分くらいで一旦切り上げてベンチに戻りました。
   この時も小石との闘いで足の裏は大激痛だったのは言うまでもありません。(笑)


   今度は海里君が海に入りました。
   海里君も5分くらいで一度切り上げて来ましたが、「ぬぉぉ――、なんじゃあの砂利はぁぁぁ!」と悶絶。
   体調の悪い方、大悶絶すること請け合いですよ!(笑)もしかしたら健康になれるかも…?



   さて、あんまりゆっくりしているとフィラ行きのバスの時刻を過ぎてしまうので、最後に二人で一緒に泳ぎました。
   小額の現金は防水バッグで持ち歩けるものの、デジカメは流石に海に入れるとマズイ・・・・・・。
   仕方が無いので、海里君が持ってきた自転車用キーチェーンに繋いでベンチにぶら下げておきました。
   …が、ギリシャの治安は予想より遥かに良かった(島は日本より治安・良し)ので、全くもって心配は無用だったようです。(笑)



   折角なので、今度はビーチの一番南端(さっきまで登っていたメサ・ヴノ山がある断崖の裾)まで泳ぎながら移動しました。
   断崖がスニオン岬の如く長―――く突き出していて向こう側は見えないのですが、
   逆側にはもう一つのビーチ・「ペリッサビーチ」があります。
   …ガイドによると、ペリッサはあの「ヌーディスト・ビーチ」なんだそうです。
   見るだけなら兎も角、流石に自分も裸になる勇気はまだ無いので、我々は今回こちらのカマリビーチで泳ぐ事にした訳です。(笑)
   …いや、もしかすると向こうのビーチでは、かの「マッパ偽教皇」が大漁だったかも…。(笑)行けば良かったか!?


   管理人、顔が濡れないようにあまり真面目に泳がなかったのですが、気が付くと海里君がかなり沖まで行っていました。
   断崖伝いに管理人もちょっとだけ沖の方へ移動したものの、足場が悪いのでしばらくぼんやりと浮かんでいました。



   …ああ、エーゲ海…!思ったより青が深い色と申しましょうか、クレタ同様藍色が強い海です。
   もうちょっと西へ行けば例の「ミロス島」があるんだよなぁ…。
   ミロもこんな海で育ったんだろうかなどと埒も無く一人で妄想する管理人。(笑)


   10分ほど経ったあたりで、海里君が沖から戻って来ました。
   さって、ほんじゃ着替えて帰りますかね……って、海から上がれな――い…!!(笑)
   石がめりこんで足がドンドン沈み、よろめいたところに更に波がきて押し戻される始末。
   うわ―――ん、このままじゃミロス島はおろか、スニオン岬まで流されてしまうよぉぉぉ…!(爆笑)



   二人で小石&エーゲ海の荒波と格闘した挙句、どうにか再上陸を果たしたのでした。


   ぷちまとめ:エーゲ海は侮れない。(笑)




断崖とギリシャ国旗

ビーチの一番南端。左側が海です。
目の前の断崖を上に辿っていくと、さっきまでいたメサ・ヴノ山の頂上に着きます。