ROUND 3.0  三日目(1)  クレタ島終日フリー







9月17日(金)







      <クノッソス行きバス乗り場の目印は>

   朝8時過ぎ、久々にまとまった睡眠を経ていつになくすっきり目覚める。
   …いつもの寝付きの悪さは一体何だったのかと思う程、昨夜は素晴らしい寝入りでした。


   今日は中日なので、かなり時間がゆったりしています。
   とは言え、ホテルでうだうだするのは時間の無駄です。
   着替えを済ませ、スーツケースをロックして朝食に向かいました。



   朝食は1フロア下のレストランで採るので、若者らしく(嘘つくな)紅い絨毯の敷き詰められた階段を降ります。
   レストランは洋館の佇まいで、温かみのあふれるガラスと木枠の室内窓がグラバー園を思い起こさせます。
   入り口のドアの前には趙飛竜氏(©川原泉)が入っていそうな大きな中国の壷がひっそりと置かれていました。


   …が、中に入ると、意外に普通のレストランです。(笑)
   こちらの朝食もやはりバイキング形式で、並ぶメニューは昨日のアクロポールとほぼ同じ感じでした。
   取り敢えずマイブームのヨーグルトをサラダ皿一杯に取り、蜂蜜を掛けました。
   後はゆで卵やウィンナー、サラダ、トマトとモッツァレラなどを取り、最後においしそうだったのでマスカットと思しき葡萄を
   一房チョイスしました。



   …いっただっきまーす!ぱく。
   うーん、やっぱりヨーグルト美味しーい!
   アクロポールでなくとも、ギリシャのヨーグルトはどこでも美味でした。
   (スタンドで買ったものも、勿論美味です)


   昨日と同様、コーヒーポットを持った女性がやってきたので今日も紅茶をオーダー。
   やって来たティーポットにはやはりティーパックが入っており、これも普通の紅茶でした。


   今朝の食事のポイント、それは堅すぎたゆで卵!(笑)
   ゆで卵は二種類置いてあり、それぞれのカゴにゆで時間が書いてあります。
   管理人は念のために長い方を選んだのですが、とっても固ゆででした。(涙)
   皆様も、ゆで卵を見かけた時はゆで時間の短いものを選んでくださいませ!(笑)


   食後に先ほどの葡萄を摘んでみてびっくり。
   …おいしいよ、これ!
   日本のマスカットよりも粒が小さく、且つ形が雫型をしているのですが、これも味が濃い。
   エーゲ海の陽光を受けて育った果実はまさに美味。ワインの産地はやっぱり違う!
   しかも、皮がそんなに渋くないので管理人は皮ごとバクバク食べました。
   …あああ、明日の朝は出発が早くて此処で朝食を取れないのが非常に残念です。(涙)




   朝食を終え、支度が整ったのがだいたい10時。さあ、クノッソスに出発です。
   鍵はわざわざフロントに預けなくて良いので、そのまま外にでました。
   …おひょ――、今日も良い天気です。





今日も大活躍

クノッソスは右下の道路をひたすらまっすぐ南下します






   アストリア・カプシスホテルは考古学博物館のすぐ脇に位置し、非常に便の良い立地です。
   さあ、クノッソス行きのバスの乗り場(モロシニの噴水)まで街を散歩しましょう。
   地図では解り難いのですが、エレフテリオス広場から噴水までは小さな路地が網の目の如く広がっています。
   カロケリヌー通りの一つ北側の通り・その名も「ダイダルー通り」を通って噴水に向いました。
   道沿いにはタベルナや商店、スタンドなどお店が山盛りなのでちょっとしたウィンドーショッピング気分も味わう事が出来ます。
   海里君が水を買うと言うので、スタンドに寄ると…おおお?この吊り下げられたカードは…遊〇王カード!!
   ロンドンに続き、ギリシャでも人気のようです、遊〇王。
   …幻の「聖闘士カード」があったら、寧ろ我々が群がるに違いありません。(笑)
   空港では0.6ユーロだったミネラルウォーター(500ml)ですが、スタンドでは0.5ユーロくらいです。やっぱり安いですね。



   さて、水も確保したことですし、はりきって管理人が歩き出した時、海里君がぽつりと言いました。

   海:「あのさぁ……、私、ガイドブックでクノッソス行きのバス停を調べてて、この『モロシニの噴水』ってのが
      だんだん『諸死の噴水』に思えるようになったんだが…。」

   ……な、何故私と同じ事を考える、海里君よ!(爆笑)

   実は、管理人もガイドブックを見るうちになんとなく気に掛かるようにはなっていたのです、『モロシニ』。(笑)
   妙な名前だな…と。

   以降、我々は道中、事あるごとに「諸死!」を連呼したのでありました。(笑)




   閑話休題。
   ようやく『モロシニの噴水』までやって来ました。
   現在、噴水は水を吹いていないそうでなんだか肩透かしです。
   地図に書いてあるバス乗り場とは逆側に本物のバス乗り場がありました。
   …一瞬焦ったのですが、よーく考えたらそりゃそうですわな、ギリシャは右側通行です。乗り場も逆ですがな。(笑)
   「バス乗り場」とは言え、バス停も何も無く、ただ大勢の人が道路沿いに立っているのでなんとなく分かりました。
   …ここで一つ疑問。……バスの切符はどこで買うのでしょうか?


   ギリシャのバスは、切符売り場(乗り場近くのスタンドなど)で前以て切符を買うことが多く、
   ガイドブックを見る限りクノッソス行きも切符を買わなければならないようです。
   …でも、スタンドも無いですし、並んでる皆さんも切符を持っているようには見えないのですが…。
   取り敢えず二人であっちこっち周囲を観察してみたところ、並ぶ商店の中で雑貨を売るお店(水や絵葉書など)の上っかわに
   「ΚΤΕΛ」(バス会社の名前らしい)と記された小さな白い看板がぶら下がっているのを発見。
   早速「クノッソスまで」と言ってバスの切符を買いました。片道0.9ユーロ也。
   バス停にはあちこちに行くバスが到着するので前面の行き先表示を確認するのが大変です。


   ここで一つ注意事項。
   「準備」の項でギリシャ語は解らなくても可、と申し上げましたが、それは会話上のことです。
   フリープランで回るのであれば、文字については音読できるだけでも良いので学習して行った方が賢明です。
   何故なら、バス前面の行き先表示がギリシャ語だけという事が往々にして多いからです。
   …有名な観光地行きのバスであればギリシャ語/英語の順で表示される事もありますが、
   特にアテネのバスはこの傾向が強いので要注意。(島はわりと観光客向けに英語表記も多い)
   例えば、アテネから海の窓口であるピレウス(Pireas)港に行こうとする場合、電光表示がギリシャ語だけだとこうなります。
   「Π Ε Ι Ρ Α Ι Α Σ」。ローマ字との互換性を知っておくだけでもかなり道中はラクになるはずです。
   物の名前や地名くらいは読めると便利でしょう。
   …尤も、クノッソス行きのバスは英語の表記があるのでまず迷わなくて済むはずです。




   さて、待つこと15分くらいだったでしょうか、ようやくクノッソス行きのバスが来ました。
   バスの表示は「Κ Ν Ω Σ Σ Ο Σ/KNOSSOS」と二ヶ国語です。
   乗り込むと、運転手のおじさんが切符の半分をちぎって残りを渡してくれました。
   (アテネの普通のバスなどでは切符に時刻を刻印する機械が置いてあるそうですが、
   今回の旅行では一度もこの機械のあるバスにはお世話になりませんでした。)



   バスはイラクリオンの賑やかな街並みをどんどん通り過ぎてゆきます。
   へえ〜〜、こんな所もあるんだ、後でちょっと寄ってみようかな、と思うお店もチラホラ。
   エレフテリオス広場を通り、バスはイラクリオン郊外へ。
   郊外は、さすがに荒涼とした風景と路線沿いのお店(自動車関係やガソリンスタンドなどが混在しています。
   全般的に、クレタの景色は赤土の色とオリーブの緑のコントラストが多く、素朴な中にも自然の持つエネルギーを感じました。


   バスは途中で「自然史博物館」を通りました。
   植物に特化した博物館のようです。ちょっと気になりますが、今回は寄る事ができませんでした。


   そして道路の標識を見ると、英語の部分が「CENTRE」の様に表記されています。
   うおお、やっぱり「米語」じゃなくて「英語」なんですね。(笑)
   なんとなくニンマリしてしまうコアな管理人でした。










      <ミノス王よ、我々は還って来た!>

   郊外を南へ走ること15〜20分、クノッソスに到着。
   みんな一斉に降りるのですぐ分かります。(笑)



   道路に降りて、バスの進行方向左側に藤棚のようなものが見えてくると、それが遺跡の入り口です。
   道路の両脇には、スタンドやカフェ、タベルナ、お土産物屋が並んでいます。
   スタンドの前には雑誌棚があり、各国語のクノッソスのガイドブックが置いてありました。
   日本語のものもあります。が、何故か一冊だけでしたので取り敢えず海里君に譲りました。






葡萄?

クノッソスの入り口の目印。人が一杯でしょう?手前左側にスタンドあり。






   藤棚もどきを通り、入り口でチケットを買います。お一人様6ユーロ也。
   入り口を入ったところで女性が「ガイドはいかが?」と近寄ってきたのですが、有料っぽいので断りました。
   クノッソスの入り口は丁度遺跡の西側(西の庭)に当り、此処から入って時計回りに回ることにしました。





   ミノア文明は紀元前2600年〜紀元前1100年ころにかけて展開した青銅器文明。(繁栄期は紀元前18〜16世紀)
   本来は伝説として風化していたこの文明の存在を20世紀になってピックアップして掘り起こしたのが、
   イギリス人考古学者アーサー・エヴァンズ氏
   「ミノア文明」の名は、彼によって命名されたもので、我らが「ミノス王」に由来します。
   この文明の王宮が、今回訪れた「クノッソス宮殿」
   クノッソス宮殿は一辺が160m、3〜4階建ての部分もある巨大な建物だったようです。
   部屋数は1200以上あったと言われているほど複雑な構造を呈していた模様。
   3700年を経た現在は、王宮の跡地に宮殿が復元されています。(とは言え、勿論完全に復元されているわけでは無い)






建物はもっと複雑なんですが…。

クノッソス宮殿図。都合により1F部分だけです(汗)。見所はもっと沢山あります。昔は3〜4Fの部分もあったんだそうです。






   宮殿の西側(西翼)は主に神殿として機能していたようで、倉庫、玉座の間、奉納庫などが立体構造で建築されていたようです。
   (玉座の間の四方にはグリフォンが描かれています)
   逆の東側(東翼)王宮として使用されていたと思われ、女王の間や浴室などが有名。浴室や水洗トイレがあるという事は、
   排水設備が整っていた証拠であり、この文明が非常に高度であった一つの証となっています。
   宮殿の真ん中には広い中庭があり、周りを見渡すことができます。



   そして重要なのは、地下室の存在でしょうか。
   ミノタウロスがいたかどうかは定かではありませんが、地下室にもきちんと光が入るように設計されていたため、
   意外に室内は明るいです。(笑)





   …とまあ、だいたい説明を終えた所で取り敢えず回り始めましょう。(笑)
   西の庭から入ると、すぐ左脇に謎の穴が三つ。
   …なんだこりゃ?(笑)






なんじゃこりゃ?

謎の穴×3。とっても底は深い。






   ガイドブックを見ると「供物の穴」と書かれていたのですが、海里君がさっき買った本では「宗教儀式で粉々になった土器を置く穴」
   と書かれています。
   う――む、一体何の穴なのでしょうか。(笑)
   結構深く、入ったら自力で上がるのはちょっと辛そうです。(違)



   そこから、西翼の下通路を北側に向いました。
   祭壇があったらしいのですが見事に見落とし(笑)、劇場跡や倉庫、禊の間を見て引き返し、南西側から建物に上がりました。






見事に瓦礫

南側から大階段を臨む。見事な瓦礫っぷり。






   前門を通り過ぎてちらっと南側を見ると、…おおお、小さな石造りの家が!
   「聖職者の家(南の家)」と書いてあったのですが、どうみてもこれはシャイナさんの家だ!(爆笑)
   後で降りてみようぜ、と言って通過しました。






どこからみても聖域の一部

カシオス:「シャイナさん…、一体どこへ!?」








   行列の回廊からざ――っとまた北側に歩き上からの眺めを楽しんで「玉座の間」の上に当る部分に入りました。
   ここにはフレスコ壁画のコピーが展示されており、「青の貴婦人」「牛跳び」などが飾られていました。






目がうつろ

フレスコ画「青の貴婦人」(レプリカ)。本物はイラクリオンの考古学博物館にあります。








ステキ・・・v

「牛跳び」のレプリカ。牛の上を飛び越えるイベントの模様。右の殿方が我々のお気に入り。(笑)






   ここで、二人とも、「牛跳び」の右側の殿方に一目惚れ!(笑)
   長髪でくびれたウエスト、キリリとした表情。
   いや―――、これはカッコ良い!
   思わず彼を「牛追いの君」と名付けて写真を撮りまくってしまいました。(笑)





はい、ポーズ

管理人、広間の上から背後にクレタの山々を臨む。風が気持ち良い…。









うぎゃ――!

玉座の間の入り口。凄い人・人・人。そしてみんな瓦礫焼け。(笑)






   広間から下に降り、玉座の間を通って北東側から東翼に向いました。






ミノス王は暗いのがお好き…?(笑)

玉座の間。ちょっと暗いです、位置が。(笑)






   …と、なにやら大きな水瓶の並ぶ倉庫を発見!
   どうやらこれが「大瓶の倉庫」らしい。
   近付いてびっくり。管理人の身長くらいある大きな瓶です。
   これは…アレをやるべきでしょう。
   オーロラエクスキューション!(の後ろにいる乙女)
   …と、思ったら、ここで写真を撮る人が意外に多くて撮れません。
   隙を見て海里君に撮ってもらおうとすると、他の観光客のおにいさんが「僕が撮ってあげるよ。」(英語)と言い出して
   写真を撮ってくれました。
   …でも、流石にこの殿方の前で二人並んで「オーロラエクスキューション」するわけにも行かず(笑)、
   大人しく「ガチョ〜ン」もどきのポーズにしておきました。(それもどうだ!)
   …勿論、後でこっそりやったんですけどね、ポーズ。(笑)







階段。

途中の階段。瓦礫さ加減も聖域そのもの。






   さて、そこから細い通路を西へ上がり、東翼の目玉・王の間、女王の間に向います。
   王の間は、椅子がぽつんと置いてあるだけで意外に地味でした。(笑)
   奥にある女王の間の方がなんとなく印象的です。
   女王の間には、有名なイルカの壁画があります。
   なんでも、この絵、遺跡のシンボルなんだそうで、「わー、かわいいね。」等と二人で部屋の奥を覗き込みました。






イルカ

女王の間。イルカがトレードマーク…。






   …が、よ――く見ると、このイルカ…エロい!エロエロです。
   なんか、こう…目付きが「抜作先生」なんですよ!(爆笑)






とくとご覧じろ!(笑)

エロイルカの証拠写真。(笑)・・・エロっ!






   またもや海里君のカメラで超望遠にしてパチリ。
   いや――、カメラの望遠機能ってほんっとにロクな事に使われていないですね。(笑)




   エロイルカの間(違)を抜け、お次は遺跡の端に位置する「東南の家」に向いました。
   この手前は石垣の細い路地があるので、迷路と言えば迷路かもしれません。
   「東南の家」はテントの屋根が張り巡らされており、これも見事に瓦礫です。(笑)
   結構復元工事中のところが多く、ひょっと視線を近くに落すとペンキを持っているお兄さんやおじさんが側にいたりします。






お疲れ様です!

ペンキ塗りたて要注意!






   「ユリの王子」を見て、最後に「聖職者の家」を見るためにちょっと傾斜のある坂を降りました。
   おお、やっぱりシャイナさんの家!(アニメ版)
   「聖職者の家」と言う名ではありますが、間違ってもシオンやサガ(偽聖職者)が満足できるような大きさではありません。(笑)
   もう一度坂を登り、入り口方面に戻りました。
   やれやれ、これで一応一周です。
   所要時間は1時間半くらいでしょうか。
   ガイドブックには「2時間掛かる」と書いてありましたが、混雑を避ければもう少し早く回る事も可能だと思われます。







良い体してるね!

有名な「ユリの王子」のレプリカ。この前で同じポーズを取った馬鹿者が一人。(笑)






   さて、遺跡の入り口付近の木陰には、先ほどお話した「アーサー・エヴァンズ氏」の胸像がひっそりと佇んでいます。
   ハワード・カーターにしろシュリーマンにしろ、エヴァンズ氏にしろ、「伝説」や「夢」の遺跡を発見した人には、
   本当に畏敬の念を抱きます。
   …と言う事で、海里君、エヴァンズ氏に敬意を表して一礼!






日本人の心意気だぁ!

エヴァンズ氏に、礼!これが日本人の心意気だ!(違)






   この写真を撮っていたら、近くの木陰で休んでいた白人のおばちゃん達に笑われてしまいました。(笑)




   出口(入り口の隣)から出る前に、売店(プレハブ造り)でミュージアムグッズを漁ってみました。
   が、小さなピアスでも90ユーロ。高い!(涙)
   フェストスの円盤のレプリカもありました。(フェストスはクレタ中央の南海岸側)
   ここで先ほどの日本語ガイドブックを発見!早速購入しました。5.5ユーロ也。






水だせや!

プレハブの裏にいたネコ。蛇口から漏れる水が飲みたかったらしい。管理人の掌から。






   出口を出ると、すぐ左側に工房のような小さな建物がありました。
   何やら手作りのレプリカが飾ってあるのですが、閉まっていて入れません。残念!
   ですが、一番手前のウィンドーに置いてあるいくつかの壺には値段が付いていたところからすると、
   もしかして販売もしているのかもしれません。
   …はっ!ここで管理人、一つの壺に釘付け!!







バリかっちょ!

管理人一押し、壺アイオリア氏。(略称:ツボリア)






   …な、なんと言う美男子…!
   「アイオリアだね――!ムダにカッコ良いよ…諸死!(爆笑)」と壺を前に、二人でまた盛り上がりました。(笑)



   遺跡の外側には孔雀がたくさんいました。畑の中を適当に歩いています。
   喫茶店があったので、何か飲むかと入ってみました。
   中に入ると、まずレジが左手にあり、ショーケースがその奥にありました。
   ショーケースにはパンやサンドイッチ、お菓子などが並べられていてとてもおいしそうです。
   一番下の段に紙皿に盛られた今朝のあの葡萄がありました。…2房たっぷりで2ユーロ。
   …やす――い!日本で買ったらスーパーでももっとするぞ!

   レジの上で面白いメカ(?)発見!
   オレンジを放り込むと勝手に絞ってくれる機械のようです。プラスティックの部品が可愛くて機能的v
   何個ものオレンジが続々とレーンに並んで次々絞られています。
   …なんか見ているだけでおいしそうだったのでこのフレッシュジュースを飲む事にしました。
   一杯4ユーロ也。…フレッシュジュースだから仕方無いのかもしれませんが高いですね…。(涙)
   奥に設えられた席に着いて一口。うま〜〜〜〜い!
   粒々感たっぷりで生ジュースの芳醇な味わい…。ちょっと高いですがこれはオススメです。




   ジュースを飲み終えたので、じゃあちょっくら土産物屋でも覗いてみるか、と道路を横断しました。
   クノッソスの付近には土産物屋が軒を連ねています。
   とりあえず端の店から一個づつ虱潰しに回ることにしました。
   置いているのは銀製品、出土品のレプリカ、陶器、青銅器、石鹸、海綿など。
   昔はその島でしか買う事の出来ない品物のラインナップもあったそうですが、
   今では国内どこに行っても土産物屋の品揃えは同じなんだそうです。
   …とは言え、クノッソスの近くなので、フェストスの円盤などのクレタ島ならではのお土産が存在するのも確かです。

   結論から述べると、クレタ土産(クノッソスやフェストスの出土品のレプリカなど)は本土で買うよりもこちらで購入したほうが安めでした。
   5〜7軒くらいの店が並んでいますが、ちょっとづつ品揃えが違うので一つづつ覗く価値はあります。
   一軒づつ周り、それぞれレプリカやピアスなどを買いました。
   知人へのお土産は、最後にアテネでまとめて買うことにした方が重量的に良さそうなので
   島にいる間は重量級の土産は買わないことにしました。
   蟹さんには「島でお土産を買うとちょっと高いですよ。」と言われたのですが、アテネと比べて特に高いという感じもしなかったです。(笑)



   さて、土産物屋を抜けると、今度はタベルナ集中地帯です。
   最初にバスを降りたところまでず――っと何件もタベルナが軒を連ねており、客引きも賑やか。
   昼も過ぎていたのでここらへんのどこかで昼食にしようか、と二人で何件かメニューを梯子して最後の店に入りました。
   (丁度、バス停のお向かいに当るお店です。名前を失念してしまいました。笑)
   席は勿論カフェテリア席。道路の側ですが遠くの山々が良く見えました。


   海里君は昨日のリベンジで今度こそ、と「ムサカ」を注文。それとフルーツヨーグルト。
   管理人はチャージのパンもあることですし、チーズオムレツとバクラバを。
   「バクラバ(バクラバスとも。英語ではBaklavas、ギリシャ語ではΜπακλαβας)」とはクルミや干した果物(レーズンなど)を
   挟んだパイをシロップに浸した伝統的なギリシャ菓子で、一度食べてみたかったのです。
   似たようなお菓子に「カダイフィ」というのがあります。


   海里君が頼んだムサカを一口分けてもらいました。
   うん、これは美味しい!言うなればラザニアのパスタ部分がナスになったものですが、これはパンに合います。
   管理人が頼んだチーズオムレツはお向かいの店舗(同じ経営者らしい)から運ばれて来ました。
   これも美味しい!卵の味が日本より濃くてグー!(笑)
   …隣のテーブルに英国系と思しき二人組みのお兄さんが座ったんですが、これまたカッコ良い!食欲も進みます。(笑)



   やがてデザートがやって来ました。
   海里君のフルーツヨーグルト……でっか!(笑)
   日本のパフェ容器を1.5倍ぐらいにしたグラスにてんこ盛り。
   海里君が注文した時に「スタンドで買ったヨーグルトは1ユーロなのに、ここのは4ユーロ。
   やっぱ店だから高いのかなぁ?」と思っていた管理人、考えを改めました。
   フルーツが凄い!オレンジやらメロンやらもうこれでもか!と言う程盛られていました。
   でも、おいしそうです。
   フルーツをちょっと分けてもらったのですが、やっぱりギリシャの陽光を受けて育ったフルーツはおいしいですね。


   そして管理人の頼んだバクラバ。
   表面はパイ生地なのですが、こんがり琥珀色。ちょっと下の生地は堅そうに思えました。
   ぱくん、と一口。
   おお…、ナッツやレーズンの味とパイの味が調和して…おいしーい!
   でも、なんだか昔どこかで食べたような味でした。…一体いつ食べたのでしょう。
   素朴なお菓子でした、バクラバ。
   本日の昼食:チーズオムレツ4ユーロ、バクラバ3ユーロ。海里君の昼食代とチャージは失念してしまいました。(汗)



   食後にトイレを借り(ホテルや博物館、レストランなどでトイレは済ませておきましょう。)、
   店を出てお向かいのバス停に並びました。
   …んん?そう言えば行きはチケット前売りだったような。…帰りのチケットは一体どこで買うんだろう。
   近くの店で聞いてみると、どうやら先ほど海里君がガイドブックを買ったスタンドで切符を売っている模様。
   やっぱり片道0.9ユーロ也。
   二人分購入し、バス停に並んでいるとすぐにイラクリオン行きのバスが到着。
   バスは行きよりもかなり空いていました。



   管理人たちは後ろの座席に座っていたのですが、一番後ろの席にちょっとカッチョイイお兄さんを発見!
   美術系のような落ち着いたイメージの彼。でもよく見ると…ジーンズの危険部位(笑)に小さい穴が開いている!!(爆笑)
   「危ないよ兄さん!」と思わず管理人、小声で囁いてしまいました。(笑)
   うう…折角のカッコ良い兄さんなのに…。
   バスはそのまま来た道をイラクリオンへと戻って行きました。